息子、デフォルトの日記が3行
毎週末、我が家を苦しめるとある時間・・・そう、息子の宿題『日記』。
ある日曜日の夕方、息子の日記にコメントを書こうとノートを開いて愕然とします。
今日ぼくはニンテンドースイッチをしました。やったソフトはマリオカートです。むずかしかったけどまたやりたいです。
小2サバ助 ある日の日記より
さ、ささささささ、三行・・・・・・・・!?しかも内容がゲーム、なんか気まずい、ていうか週末いろいろあったじゃん。なぜ。なぜ一時のゲームの事を書くんだろうか。
書きたいのだからよっぽどの伝えたい思いや情熱があるのかと思いきや三行ですもの。
今まで何となく苦手なんだろうな、大変そうだな、とは薄々感じていましたが、この三行日記を見て、「お、これはいよいよ」とサバ母も重い腰をあげることになるのでした。
息子の担任の先生は時折、クラスだよりに匿名で誰かの日記の内容を載せてくれているのですが、その内容と作文レベル、いつもどれも素晴らしい。と同時に、息子の作文レベルに危機感を抱く。
ちょっと内容変えますけど、
私は今日、おじいちゃんにしょうぎをおしえてもらいました。一人だとわからないところもあるのでお姉ちゃんとペアになっておじいちゃんと勝負しました。負けてないちゃったけど、おじいちゃんが「ピカ美はこれからもっと強くなるよ」と言ってくれたのでうれしくなりました。そのあと、みんなでおやつを食べました。こんどはひとりでちょうせんしてみたいです。
サバ助の同級生 小学2年生ピカ美ちゃんの日記より
・・・・すごくないですか?意識高い系女子日記。情景が浮かんできます。かぎかっこも使ってる、負けて泣いちゃったんだ・・・カワイイな・・・そしておじいちゃんの優しさが神。
同じ学年の、よその子の日記なんてなかなか読める機会ないじゃないですか。ありがとう先生!おかげで息子のヤバさ、かみしめてるよ!
書けない日記、戦いの記録
決してサバ助が怠けているわけじゃないのはわかるのです。普段のんびりほんわか生きている息子が、毎週末になると眉間にシワを寄せ、一文字一文字内臓から絞り出すように日記を書いているのを母は見ていた。日記のネタに困ったら助け舟を出すこともある。書くことが思い浮かばなくて「そ、その時どう思った?」「どんなことして遊んだっけ?」とその都度ヒントを出してあげたりもした。
そうして絞り出して書いてみるとどうだろう、こんな感じ。
今日ぼくは友達とあそびました。AくんとBくんとCくんとCくんのお兄ちゃんとBくんのお兄ちゃんとあそびました。おにごっこと、サッカーと、だるまさんがころんだをしました。たのしかったです。おさかな公園であそびました。また行きたいです。
小2サバ助 ヒントをもらって絞り出す日記
検証してみましょう。
- 登場人物を書くようになった(文字数のかさまし)
- 遊んだことのラインナップが充実(文字数のかさまし)
- 自分の気持ち、感想が単純
- 母から引き出したヒント順になってしまっている
文字数を増やしたい気持ちが溢れていますね。登場人物そんなに重要!?とかツッコミどころ満載ですけど、本人は必死。
ここで浮かび上がってきた問題は2つ、自分の感想が少ない、文章の組み立てが身についていない、ということです。母からのヒントを受け取ったままに書き重ね、たのしかったです。の感想の後に突然遊んだ場所をブッこんできました。急展開!
日記を書くプロセスを知る
学校ではきっと習ったんだろうと思います。はじめ、なか、おわり!というように。
でもしょうがない、書き方の確固たるマニュアルが息子には無いのです。マニュアルがないのなら作ってしまえばいいじゃない!今こそおせっかいなサバ母の出番です。
見切り発車の一旦停止
まず最初にやめたこと、それはとりあえず書き始めるということです。本番のノートに書き始めてしまえば、思いつくままに、無計画なまま日記が進んでしまいます。だいぶ後で書き足したくなっても消すのが大変。下手したら紙グシャ―なります。気分もノートのコンディションも最悪です。
そんなことになる前に、頭を整理するためのカンペを用意しましょう、ここでダウンロードできるサバカンペでもいいですし、チラシの裏だってかまいません。
自分の頭の中を可視化する
日記のテーマが決まったら、紙にテーマの詳細をかき分けていきます。いわゆる5W1Hや起承転結を簡単にしたようなイメージです。
- いつ
- どこで
- だれが(だれと)
- どうした(何をした)
- どうしてそれをした?
- どんなふうにやった?
- それをしたらどうだった?
- 大変だった
- 面白かった
- 疲れた
- びっくりした
- 全体の感想
殴り書きでいいんです。目的は頭の中を整理して、日記を書くときに必要な材料を拾い出すプロセスをおぼえてもらうことなんです。
読み応えのある日記が完成するサバ母カンペ
日記をもう3行で終わらせない―
そんな決意を胸に、サバ母は息子の書きたいことを可視化するインタビュー形式の日記対策シートを作成しました。いきなり日記帳に書き始めるのではなく、この対策シートに書きたいことを箇条書きにし、書く内容を全出ししていきます。
そしてこの中から書く項目を決め、書く順番を決めたら順番通りに日記帳にまとめていくだけ。文章を書くにあたってのはじめ・なか・おわりをたたきこみます。
最初はカンペに頼りっきり。でもだんだんと
はじめは一から十までがっちりサポートのカンペを用意しました。なんなら息子にアンケート形式で質問し、私がカンペに記入していたぐらい。
完成したカンペを読み直し、書く順番を決め提出用のノートに記入していきます。書くことは決まっているからラクチンラクチン。最初はそれでいいんです。自分がカンペで答えた内容がええ形になってええ日記として完成する。ノートの3ページ目にたどり着けた息子、達成感を得たようでした。
カンペ→本番の流れになれたら自分で記入してもらいます。詳しく書くのは大変だからキーワードだけでもOK。でも書いていく流れはフォロー。次第に「おもしろかったことのところ、2つ書いてもいい?」「おお!2つも思いついたの!すごいじゃん!」とポジティブな会話もうまれるようになりました。
卒業編ではカンペの質問をざっくりにして、今までの流れを頭に入れつつ、書く内容を自分で思いつける力を試します。型にはまらず、より自由な展開を自分で組み合わせるように鍛えていきます。
※日記対策シート(卒業編)は近日中に記事にする予定です!
結果、週末の日記の宿題は
最終的に、カンペに書く内容が最小限になり、書き終わるまでのほとんどを自分の頭の中で形にできるようになりました。アウトプットせずともカンペが頭の中に定着してくれたんだと思います。
こうして小学2年生の息子、日記書けない問題は無事解決しました。
なにより息子が気負わず日記の宿題に取り組めてるのが嬉しい。書いていく手順もだいぶ頭に入っているようで、書きあげる時間もぐっと短くなりました。
苦手をできるだけ楽しく克服できるよう、これからもあの手この手でおせっかいしようと思います。サバ助、よく頑張りました!